レッスン便り

自分の声を知りたいEさん、今。

自分の声を知りたい~レッスンの成果

4年前からボイストレーニングを始めたEさん。生活環境の変化にも柔軟に対応されながら、継続して学びを深めていらっしゃいます。そのEさんから嬉しいご報告がありました。

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「昨日、研究成果発表&質疑応答という場がありまして。。直前まで精神的にも身体的にも追い込まれズタボロ状態、しかも超プレッシャーのかかる場面だったのですが、そこで、これまでボイストレーニングで積み重ねてきたものが、いかされたんです。あぁ、続けてきて良かった〜と心底思いましたよ!」

わぁすごいぞ!お祝いだ〜(=´∀`)人(´∀`=)

報告して下さるEさんの明るい様子に、私の喜びはさらに上乗せ♪

ご自分で納得するのがまずは一番ですが、周囲の評価も良好だったとのこと。手応えバッチリですね。

積み重ねと実践〜お祝いポイント

ボイストレーニングにおいても、アレクサンダーテクニークにおいても、私の役割はあくまでサポート。どちらも最終的にはご自身で使いこなすものです。

少しずつ経験を積み重ねていき、はじめてたどり着ける場所がある。でもたどり着いたと思った途端に見失なってしまうので、常に探し続ける。どの分野でも探究の道に終わりはありませんねぇ、、(そこが面白い!)

私から見たEさんは、とても勉強熱心な方です。
それも、ただガムシャラにやるのではなく、目標を決め、その達成に必要な手段を見極め、それらを確実に実行しようとする姿勢をお持ちです。そして継続力。(うーん、言うは易く行うは難し。見習いたい。。)

だからこそ『お祝いポイント』にたどり着けたのでしょう。

大切なのは道のり

ここで重要なのは、道のり、経過こそが大切、ということです。

他者の評価を気にしながら教育を受けてきた(私も含む)大多数の人にとっては、なかなか受け入れられない思考です。頭でわかっているつもりでも、端々に結果重視が見え隠れします。
今回Eさんは第三者からの高評価を得られましたが、それはあくまでオマケ。
たとえそうでなくても、‘実践しようとした’ことだけで、十分評価に値します(あんなにプレッシャーのかかる場面で、ですよ!)

Eさんが実践した内容についてもレッスンで検証しましたが、これまで積み重ねてきたものをシンプルに実行していて、それもgood!
それをやり続けることで「自分の声に自分自身が安心した」そうです。Marvelous!!

他人云々は関係ないですね。
ようは自分基準の『お祝いポイント』を持っていること。

Eさんが達成感を持てたのも、これが明確だったから。
他者の評価は二の次で『自分がやることがわかっていて、それを実行できた』のが今回の『お祝いポイント』だったのです。

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少々話はそれますが、2022年北京オリンピックにスピードスケートで出場した高木美帆選手。彼女の高校時代の監督、東出俊一さんがこんなエピソードを明かしています。

「昔から、勝とうが負けようが『自分のレースができたか』を最優先に考えていた。高校2年のとき、レースに負けたにも関わらず、小さくガッツポーズをしてゴールをしたこともあった。反対に、優勝しても納得のいくレースができなければ、喜ばなかった。」

私は感心しました。スケート競技というコンマ何秒のタイムを競う過酷な競技の中で、このスタンスを貫けることこそ、彼女の強さの秘訣だと思いました。

まさに自分基準の「お祝いポイント』を持っていると言えませんか?

高木美帆さんは超一流。高いレベルでそれを実行していらっしゃいますが、もとを辿れば小さな一歩から始まっています。とても勇気をもらったエピソードでした。

伝える側の工夫〜当たり前は、当たり前じゃない

Eさんの報告の続き。私にとって嬉しいことがもうひとつありました。

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「道筋が見えるように教えてくださるので、わかりやすい」

正直いって、何がどうなって、そうなるのかよくわかりません(笑)
(私の発信力、伝達力というよりEさんの受信力、処理能力が素晴らしいとは常日頃思っていますが、、)
ではなぜ嬉しいかというと「わかりやすい」ということは、多少なりともEさんの学びの助けにはなっているのかしら、と思えるからです。

Eさんが度々私に気づかせて下さるのは「私にとっての当たり前は、ある人にとって当たり前ではない」ということ。

私が何気なくしたことで、Eさんから想定外の反応があると「え?コレって実はものすごく大したことなの❓」と立ち止まり、気に留め、考え直すきっかけになるのです。

「初心者や子どもを教えるのは難しい」とよく言われますが、「自分にとっての当たり前は、他者にとって当たり前ではない」という当たり前の事実を十分に自覚し、対応する必要があるからです。

そのうえで、わかりやすく伝えるために、まず当たり前の中身を分解分析し、見直す。それを相手の立場に立って、わかりやすく「提示」する。

どれをとっても一朝一夕にできることではなく、かくいう私も対大人、対子ども、いろいろな場面で試行錯誤しながら取り組んでいます(ハァァ。。子育ての時にもう少しこの辺りを理解していれば良かったのに、時すでに遅し。まぁその反省が今の原動力になっているので、良しとします)

レッスンはお互いに情報交換ができる場。
これからもEさん、そして他の皆さまとも、双方向で学びを深めていけたら嬉しいです。

新緑の玉川上水 solamusicstudioにて

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