当日の様子
テーマに基づき内容はかなり絞り込めてきました。参加者のご負担にならないよう配慮して、最終的に以下の3部構成になりました
1.リズム
2.ミニ公開レッスン
3.楽譜の深読み
リズム
まずWS開始直後は、緊張を和らげるため体を動かしていただきます(なにせ初顔合わせ、、ドキドキ)皆さんお仕事帰りのご参加で、来校時間にもバラツキがありますので、時間調整を兼ねて、早めに到着した方はストレッチなどプラスα!
〈リズム〉に関して通常レッスンでは、ソルフェージュのテキストをばっちり使用している方もあれば、レッスン曲のなかで必要な時に実施していらっしゃる方も。
総じて大人の方はリズムに苦手意識をお持ちの方が多いので、今回はなるべく遊び感覚で体験していただくようにしました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、一時期すごく流行っていたCUPS(コップを使ったリズム遊び)の神田版です。リズムパターンは短く、難易度を変えたものを2種ご用意。様子を見ながら、その場で対応できるようにしました。
実は皆さんの混乱ぶりをひそかに期待していたのですが…その予想をいい意味で裏切ってくださいました(笑)パターンを繰り返し練習しているうちに徐々にチーム力もup!(リズムが揃ってくると気分が上がります♪)キッチリ、バッチリ、スッキリ!!3拍子揃って予定時間内に終了することができました。素晴らしい〜👏
実はWSの中で、通常レッスン時とは違う生徒さんの一面をもっとも拝見できたのが、この「CUPS」でした(内容は言ってみれば初見でリズム打ちをしているようなもの)リズム自体とてもシンプルですが、そこに左右手のカップ操作などが加わります。なので途中アレクサンダーテクニーク的アドバイスなどもさし挟みながら取り組みました(明らかに変化が起きます)
またピアノ演奏時とリズムの捉え方が随分違う方もいらして、そこに何があるのか、これまでと違う視点で探究すれば、レッスンをする上での重要なヒントが見つかりそうです。
公開レッスン
希望者のみ、10分/1名のプチ公開レッスン。現在レッスン中の曲を皆さんにサクッとご紹介、ご本人が選んだ箇所を弾いていただきます。こちらもまた…なかなか興味深い展開になりました。
生徒さんの中には初めて人前で演奏する方もいらっしゃいました。その場合どのようなことが起きるか、大体の予想はついていました。でも、その「起きたこと」に対する皆さんの反応がとても率直、純粋で、それが私には新鮮でした。
弾いていらっしゃるご本人、それをそばで見守る(見る、聞くというより)他の生徒さん達、お互いに意見交換しながら共感度合いがグッと高まるその様子に、ピアノへの真摯な思いも感じられて、私も共に学ばせていただき幸せだなぁと、心が温かくなりました。
練習方法の工夫について
なかなか思うように弾けない箇所があったとします。
ある程度、一つのやり方で練習しても解決しない場合は別の練習方法を試す、という選択肢があります。別の(効果的な)方法を思いつくには、違う視点を持つことが役立ちます。
楽譜の深読み
このコーナーではBach曲や生徒さんが現在練習中の曲を取り上げ「もし私がこの曲を弾くとしたら、譜面からこのように考えて、こんなふうに音にします」を実演を交えながら解説。
クラシックの楽譜は、その紙面上に実にさまざまな情報が詰まっています。時代によって、作曲者によって、同じ記号に見えても語法が異なる場合もあり、音楽を知れば知るほどその奥深さに気づき始めます。音楽経験を積めば、次第に情報を読み取るスピードは早くなり、理解もぐんと深まります。
結果、初心者の方と比べた場合、同じ譜面を見ても、眺めている景色は全く違うものなります。そしてその先にさらに、、、。
解説のため準備を進める中で、過去の資料から読み落としていたものを拾ったり、使用楽譜を別の視点で眺めているうち新たに浮かび上がってくるものがあったりと、その先をさらに追い求める者の一人として「まだ道は続いているなぁ」と面白みを感じながらニンマリ。
まとめ
生徒さん達の貴重な機会を何らかの形にして生かそう!と始めた企画でしたが、私にとっても有意義なWSになりました。
「さまざまな視点をもつ」ことの大切さ。面白さ。
そのために頭も心も体も柔らかく在りたい。
ご多忙の中、参加して下さった皆さんにも、何かのきっかけになって下されば嬉しいです。
♪おまけ♪
今回のWS付録は神田音楽学校でこれまで出会った生徒さん達、十数年分のレッスン曲一覧表!ユニーク大賞は〜サティ作曲 干からびた胎児より「なまこの」
ぜひ挑戦者お待ちしてます(^ ^)/